2025.01.17
インプラント治療の医療費控除7つのポイント!税金還付の賢い活用法
インプラント治療は高額な治療費用が必要となりますが、医療費控除制度を利用することで経済的負担を抑えることが可能です。
年間の医療費が10万円を超える場合、確定申告によって所得税と住民税の一部が還付されます。
医療費控除を活用することで、インプラント治療をより受けやすい環境を整えることができます。
税金の払い戻しを受けられる
インプラント治療
失われた歯の機能と審美性を取り戻せるインプラント治療は、天然歯のような見た目と使用感を得られる治療法として注目を集めています。
歯科医から「第二の永久歯」という表現で説明を受けることも少なくありません。
ただ、インプラントは外科手術を必要とする治療のため、一定のリスクが存在する点に留意が必要です。
治療を安全に進めるためには、担当医から詳しく治療説明をうけることと、ご自身が納得して同意できる場を設けることが重要です。
治療によって起こりうるリスクを理解したうえで、インプラント治療を開始することをお勧めします。
近年では食事や会話を自然に楽しめる点から、インプラント治療の需要が高まっています。着脱の手間がかからない利点もあり、多くの方が関心を寄せる治療法となっています。
ただし保険適用外の自由診療となるため、1本あたり30万円から60万円の治療費用が発生します。
高額な治療費用が原因で、インプラント治療の実施を迷われる方は少なくありません。
治療費用の負担は大きいものの、医療費控除の申告を行うことで、支払った医療費の一部が税金から戻ってくる仕組みがあります。
年間の医療費が
10万円を超える場合は必ず申請
医療費控除は、1年間に支払った医療費の総額が10万円を超過した場合に利用できる制度となっています。
医療費の総額から、高額療養費として健康保険から給付される金額や、保険会社からの保険金支給額を控除する必要があります。控除額の上限は200万円に設定されています。
給与所得者の方は、年末調整によって所得税を精算する仕組みとなっています。医療費控除を申請する還付申告を行うことで、過払いとなった所得税と住民税が返金される仕組みです。
医療費控除の申請要件
医療費控除を申請するには、申請者本人または生計を一にする家族の医療費支払いが条件となります。対象期間は1月1日から12月31日までの1年間となっています。
支払いが翌年になった医療費については、実際の支払い時期の年度で控除対象となります。
インプラント治療費の
様々な支払方法に対応
インプラント治療費をデンタルローンやクレジットカードで分割払いにした場合でも、医療費控除の申請資格があります。治療を受けた本人以外の家族が申請することも認められています。
治療費の領収書は
必ず保管してください
2017年度以降、保険診療に関する医療費控除の申請手続きは、保険組合発行の医療費通知で代用できるようになりました。
ただしインプラントなどの自由診療については、医療費通知への記載対象外となるため、医療機関発行の領収書の提出が必須となっています。
医療費控除の計算方法
医療費控除の金額は次のように計算されます。まず年間の医療費総額から、保険金などで補填された金額を引きます。その後、10万円と総所得金額の5%のうち、少ない方の金額を差し引きます。なお、控除額の上限は200万円となります。
終的な還付金額は、算出された医療費控除額に所得税率を掛けた金額となります。
※横スクロールでご覧いただけます。
課税される所得金額 |
税率 |
控除額 |
1,000円から 1,949,000円まで |
5% |
0円 |
1,950,000円から 3,299,000円まで |
10% |
97,500円 |
3,300,000円から 6,949,000円まで |
20% |
427,500円 |
6,950,000円から 8,999,000円まで |
23% |
636,000円 |
9,000,000円から 17,999,000円まで |
33% |
1,536,000円 |
18,000,000円から 39,999,000円まで |
40% |
2,796,000円 |
40,000,000円 以上 |
45% |
4,796,000円 |
具体的な還付金額の計算例
年収400万円でインプラント治療に30万円を支払った場合の還付金額を具体的に計算してみましょう。
なおインプラント治療は、加入している医療保険の種類によって給付対象となる可能性があるため、事前に保険会社への確認をお勧めします。
事例1:保険金の受給がない場合
治療費用の30万円から基準額の10万円を差し引いた20万円が控除対象です。年収400万円の所得税率20パーセントを掛けた4万円が、還付金額となります。
事例2:保険金20万円を受給した場合
治療費30万円から保険金20万円を差し引いた額は10万円となります。基準額の10万円以下となるため、医療費控除の対象外となります。
事例3:保険金5万円を受給した場合
治療費30万円から保険金5万円と基準額10万円を差し引いた15万円が控除対象です。年収400万円の所得税率20パーセントを掛けた3万円が還付されます。
さらに住民税からも10パーセントの還付を受けることが可能です。事例3の場合、控除額15万円に住民税率10パーセントを掛けた1万5千円が還付されます。結果として所得税3万円と住民税1万5千円の合計4万5千円の負担軽減を実現できます。
※横スクロールでご覧いただけます。
還付金の種類 |
計算方法 |
還付額 |
所得税 |
150,000円 × 20% |
30,000円 |
住民税 |
150,000円 × 10% |
15,000円 |
合計還付額 |
|
45,000円 |
医療費控除の
申請手続きについて
申告の際に用意する書類一覧
医療費控除の申告には以下の書類が必要となります。
- 医療機関発行の領収書が申請の基本書類
- 健康保険組合からの医療費通知の提出も必要
- 通院時の交通費記録の添付が求められます
- 確定申告書と源泉徴収票の原本を準備
- 医療費控除の明細書への記入が必須
- マイナンバーの確認書類を用意
- 保険金受給額の証明書類を添付
- 申告者本人名義の振込口座情報を記入
- 押印用の印鑑を持参
申告書の提出方法
申請方法は居住地域の税務署への直接提出のほか、郵送による送付やe-Taxシステムを利用した電子申告も選択できます。
申請期限にご注意ください
確定申告の基本期限は3月15日ですが、医療費控除に限っては期限後の申請も認められています。
ただし申請可能期間は5年間と定められており、5年後の12月31日までには必ず手続きを完了する必要があります。不明点がある場合は、管轄の税務署へ直接お問い合わせください。
まとめ
インプラント治療は高額な治療費用が必要となりますが、医療費控除制度を利用することで経済的負担を抑えることが可能です。
年間の医療費が10万円を超える場合、確定申告によって所得税と住民税の一部が還付されます。
医療費控除の申請には5年間の期限があり、必要書類をしっかり準備することが重要です。
治療費の支払方法は現金でもローンでも対象となり、自由診療のため領収書の保管は必須となります。
医療費控除を活用することで、インプラント治療をより受けやすい環境を整えることができます。手続きの詳細は税務署への確認をお勧めします。
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